抄録
塩素化揮発性有機化合物による土壌・地下水汚染対策としてバイオスティムレーション法が広く適用されつつある.しかし,その化学的,生物学的機構が複雑であるため,サイトで採取した土壌・地下水を用いた室内試験を実施しなければ,数値モデルのパラメータを予測することは困難である.本論文では,実サイトにおけるバイオスティムレーション法の効果を予測するための基礎情報であるラグ期,反応速度に影響する因子を評価する分析手法を示した.既に浄化を実施しているサイトを含む,37サイトでの室内試験結果を確率論的に再解析し,パラメータのDO,ORP,pHなどの地下水質への依存性を把握した.