土木学会論文集G(環境)
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和文論文
平膜状浸漬型MBRにおける担体投入による膜面有効せん断応力の評価
ラン ム ゾー李 泰日長岡 裕見島 伊織
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2011 年 67 巻 4 号 p. 170-177

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抄録

 本研究は平膜状浸漬型MBRにおいて,担体投入による膜面せん断応力の変動を評価し,膜面に働く有効せん断応力を解明することを目的とした.曝気領域内に担体を添加し,せん断応力を測定するとともにMBR実験を行い,有効せん断応力の評価を行った.担体添加系のせん断応力の時間平均は,担体無添加系に比べて小さかったが,流れ場の流動の乱れと担体が膜面に当たる効果により,担体添加系のせん断応力変動の標準偏差が増大し,膜面洗浄力としてのせん断応力の評価には,せん断応力の変動を考慮する必要があることが示唆された.せん断応力変動の頻度分布はほぼ正規分布であったため,せん断応力の「時間平均値+3×標準偏差」を最大せん断応力と定義して検証した結果,最大せん断応力は膜面有効せん断応力の指標として妥当であることが示された.

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© 2011 公益社団法人 土木学会
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