抄録
業務部門(第三次産業)におけるエネルギー消費構造を把握することは挑戦的な課題の一つである.業務部門は, 業種によってエネルギー消費構造(エネルギー種・用途)が異なる特徴をもつため,エネルギー種や用途だけでなく業種も考慮してエネルギー消費構造を把握することが, 地球温暖化問題やエネルギー問題を克服するために重要となる. 本研究では,エネルギー需要の発生と消費構造を考慮して,限られた情報からエネルギー消費量を把握する手法を開発した.そして本手法を世界35地域に適用し,2005年の業務部門におけるエネルギーサービスの需給構造を明らかにした.