抄録
ごみ焼却施設は,多くの設備,機器部材から構成されており,安定的なごみ処理のためには定期的な施設保全が必要である.本研究では,施設保全勘定モデルを構築することを目的に,ストーカ式全連続運転焼却炉を対象とした施設保全費に関する実態調査を行い,7つのプロセスフローと3つの共通要素からなる設備毎に,点検,補修,更新を区別し,ごみ焼却施設の施設保全勘定モデルを描いて検討を加えた.実態調査に基づくモデルパラメータを設定した結果,構築した施設保全勘定モデルは,処理能力500~600トン/日の施設に適用可能であり,他施設における施設保全費と比較の結果,概ね妥当であることを検証した.