土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
環境システム研究論文集 第40巻
階段式魚道におけるプール水深がアユの遡上特性に及ぼす影響
鬼束 幸樹秋山 壽一郎松田 孝一郎藏本 更織野口 翔平
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2012 年 68 巻 6 号 p. II_25-II_31

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抄録

 河川にダムや堰等の構造物が設置されると,魚の遡上が困難になる.そのため,水位落差を分割あるいは滑らかに接続し,魚類の遡上および降下を可能にする魚道の設置が必要となる.和田は,プール水深を3通りに変化させてアユの遡上実験行い,水深の減少に伴い,遡上率が高くなることを解明した.しかしながら,流量変化の影響を考慮していない上に,遡上の原因についても言及していない.本研究では,プール水深及び流量を系統的に変化させ,アユの遡上実験を行なった.その結果,プール水深の減少に伴い遡上率が高くなるが,流量が少ない時および多い時に遡上が困難になることが判明した.また,魚が上流側方向を向いて定位している場合,遡上率が高くなることが判明した.

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© 2012 公益社団法人 土木学会
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