抄録
本稿は,今後の低炭素都市政策に関する知見を得ることを目的として,一般市民を対象とした質問紙調査データの分析により,地方自治体による低炭素型設備の導入義務化等の住民の負担を伴う温暖化政策に対する意向を明らかにした.第一に,導入義務化等の政策を地球温暖化への対処として実施する場合と,ヒートアイランド現象や光化学スモッグのような地域環境問題への対処として実施する場合との意向を比較し,問題間で大きな差異は見られないことを示した.第二に,導入義務化において,既往研究で規制的措置の実施の目安とされた「65%以上の賛成」が得られる条件は,「割高な初期費用の3年以内の回収」であることを明らかにした.