抄録
N-ニトロソアミン類は消毒副生成物として知られており,N-ニトロソジメチルアミン(NDMA)とN-ニトロソモルホリン(NMOR)はともにその一種で,それぞれ発がん性が指摘されているが,土壌中における吸脱着や微生物分解に関する知見は限られている.本研究では,水試料と土壌試料を好気条件で混合,振とうさせ,NDMAとNMOR,及びそれらの前駆物質の土壌粒子への吸着,さらには土壌中の微生物による分解の有無を実験的に明らかにすることを目的とした.その結果,NDMAやNMOR及びその前駆物質は土壌から水試料へ溶出すること,NDMAは土壌中の微生物により分解され易くNMORは分解されにくいこと,NDMA前駆物質の一部は容易に除去されるが残存する物質も存在することなどが明らかになった.