抄録
電解を利用する晶析装置(電解晶析装置)を養豚現場に設置し,実畜産排水を用いて連続実験を行い,その栄養塩類除去特性などについて詳細に検討した.畜産排水の電解により,陰極近傍において結晶性物質が生成され,その結果流出水の栄養塩類濃度は減少することが確認できた.栄養塩類の除去速度は,流入栄養塩類負荷,電流,極性反転の間隔に依存して変化した.また,電解槽より回収した結晶性物質の中にはリン,カリウム,カルシウム,マグネシウムが一定の割合で含まれていた.これらの結果より,電解により生成された物質は,ヒドロキシアパタイト(HAp)やリン酸マグネシウム(MP)等の結晶の混合物と推察された.