抄録
本研究では,熊本県天草市を対象に,未利用廃棄物系バイオマスの総合的な利活用方法とその環境負荷低減効果の評価を行った.天草市の人口は約9万人であるが,合併により誕生したため,焼却施設が5施設,し尿処理施設が3施設と多くの施設を抱えている.これらの施設を集約したうえで,堆肥化を推進するシナリオ,メタン発酵を推進するシナリオ及びその中間的なシナリオを比較評価した結果,堆肥化に伴うメタンガスと亜酸化窒素の排出により,メタン発酵の導入が温室効果ガス排出削減に効果的であることが明確となった.その効果は,生ごみとし尿・浄化槽汚泥のメタン発酵導入のみで現状よりも最大25%の温室効果ガス排出量を削減することが可能であることが示された.