抄録
環境問題や原発事故の影響により,スマートグリッドを用いた分散型電源による電力の自給自足の重要性が高まってきている.しかし,技術開発が進む一方で,これらの技術を用いて電力の自給自足がどこで,どれだけできるのかを十分に把握できていない.そこで,本研究では居住地へのスマートグリッド導入を想定し,居住者の交通行動までを含めた全国の市区町村における自給率の算出を試み,都市特性との関係や,施策実施による影響度を分析した.その結果,1)自給率は市区町村によって最大で約4倍もの差があること,2)郊外のベッドタウンのような特徴を有する都市で自給率が高い傾向にあること,3)採用する施策とその対象都市の特性によって自給率の増加幅が大きく異なることなどが示された.