抄録
脱窒性リン蓄積細菌(DPAOs)を用いた嫌気・無酸素回分式リアクター(A2SBR)と物理化学的リン回収法によるリン回収リアクターを用い, 都市下水処理水の高度処理およびリン回収実験を行った. その結果, 流入下水中からのリン除去率は83±6.3%, 窒素除去率は75±15%であり, A2SBRを用いた下水からの栄養塩除去システムの構築に成功した. Fluorescence in situ hybridization法を用いたA2SBR槽内のリン蓄積細菌(PAOs)の存在割合を定量したところ, 安定的な処理が行われている期間では, PAOsの存在割合が15%以上であることが確認された. また, リン回収リアクターにより, 溶液中から98%のリンを除去することができた. A2SBRで濃縮したリン溶液に物理化学的リン回収法を適応することで, 流入下水中のリン量に対して29%のリンを回収することができた.