抄録
浸出水に塩化ニッケル(II)を添加することで, ニッケル濃度を段階的に上昇させながらリアクターを連続運転し, 高塩濃度環境下においてニッケルイオンが微生物群集に与える影響の評価, およびニッケル耐性細菌の分離・培養を試みた. 塩化ニッケル(II)添加濃度の上昇に伴い阻害が生じ, 有機物分解およびバイオマスの維持ができなくなったが, HRTを延ばすことで2mMまで連続運転が可能であった. 微生物群集構造は, 添加塩化ニッケル(II)濃度の上昇とともに綱レベルで変動した. 属レベルでは, これまでにニッケル耐性が報告されていないNitratireductor属が0.5-2 mMの添加濃度で優占した. また, リアクター汚泥から, Nitratireductor属を始め, 多様なニッケル耐性細菌を分離・培養することができた.