抄録
本研究では,藻類を含有する水源で前塩素処理及び凝集前処理が膜ファウリングに対する抑制効果を検討するため,前塩素注入率と凝集剤注入率を変化させた連続的な膜ろ過実験を行った. その結果,凝集剤注入率を一定とし前塩素注入率を変化させた場合,前塩素注入率を一定とし凝集剤注入率を変化させた場合のいずれも注入率の増加に伴い膜ファウリングが抑制されることが確認できた. 処理水質については,TOCに比べるとUV260の方が,凝集剤注入率の増加および塩素注入率の増加による低減の度合いが比較的大きかった. 前塩素処理および前凝集処理のセラミック膜ろ過ファウリングの抑制効果は,凝集による有機物の除去,塩素処理によるファウリング物質の性状変化,塩素処理後の残留塩素による膜の洗浄効果などの機構によるものと推測されるが,塩素処理による消毒副生成物質を抑えるための手法も含めた,更なる検討が必要と考えられた.