土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
環境工学研究論文集 第50巻
揮発性有機塩素化合物実土壌汚染サイトを題材とした簡便な費用ベースのサステイナブルアプローチ手法の試み
古川 靖英保高 徹生大村 啓介小林 剛
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2013 年 69 巻 7 号 p. III_461-III_471

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抄録

 サステイナブルレメディエーションの導入に向けて国内で適用可能な簡易な手法の提案を目的として, 揮発性有機塩素化合物(CVOC)によって汚染されたサイトのデータを元に, 環境, 経済, 社会のカテゴリーと関係するパラメーターを評価の簡便性という観点から選定し, 5つの措置の持続可能性評価を行った. 統合化により, 環境負荷や残存の汚染物質量に伴う措置に基つく外部費用と措置費用を合計した総費用を算出することができた. 総費用が最も少ない措置は, 今回試算を行ったサイトでは, 加熱吸引工法であり, 5つの措置の中では最も持続可能性が高いと判断された. 算出された外部費用の割合は, 措置費用に対して最大3%程度と小さいことが分かった一方で, 感度解析の結果, 条件の変更に伴い, 総費用の順列は異なる結果となる可能性も示唆された.

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© 2013 公益社団法人 土木学会
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