土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
環境工学研究論文集 第50巻
実証規模下水処理UASB-DHSシステムにおける後段DHSリアクターの微生物群集構造解析と脱窒細菌群の定量
井口 晃徳大久保 努立花 真永井 寛之上村 繁樹山口 隆司久保田 健吾原田 秀樹
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 69 巻 7 号 p. III_539-III_546

詳細
抄録

 下水処理システムとして導入が検討されているUASB-DHSシステムにおける, 第三世代型(G3)と第六世代型(G6)担体を充填した実証規模下水処理DHSリアクターの微生物群集構造を, rRNA遺伝子クローニング法およびリアルタイムPCR法を用いて解析した. クローン解析による結果は, 流入水温の異なる期間において微生物群集構造が異なっていることを示しており, 高水温時において微生物多様性は高く, 低水温時において多様性は低かった. リアルタイムPCR法によるnirS, nirK遺伝子を標的とした脱窒細菌群の定量の結果, 多くの場合においてリアクターの高さ方向における脱窒細菌群の存在割合は, ほぼ一定で推移していた. またその存在率から, 活性汚泥プロセスと同程度の脱窒細菌群を保持している可能性が示された.

著者関連情報
© 2013 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top