土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
環境工学研究論文集 第50巻
高感度FISH法を用いた機能と系統を結びつけるシングルセル解析による脱窒素細菌の同定
高橋 竜司荒木 信夫川上 周司青木 仁孝山口 隆司
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2013 年 69 巻 7 号 p. III_531-III_538

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抄録

 高感度fluorescence in situ hybridization (FISH)法の一つである(two-pass) tyramide signal amplification(TSA) -FISH法を利用し, 脱窒素細菌が保有するrRNAとnitrite reductase (nir) K遺伝子の同時検出を行った. まず三種類の純粋菌株, Pseudomonas aureofaciens, Achromobacter denitrificans, Pseudomonas stutzeriを用いて, rRNAとnirK遺伝子が高い検出率をもって同時に可視化できることを確認した. 次に, 人工培養液を用いて連続培養した屎尿・浄化槽の脱窒素処理汚泥に対し, 16S rRNA遺伝子, 及びnirK遺伝子に基づく分子系統解析を行った. 最終的に, 屎尿・浄化槽汚泥内に存在する脱窒素細菌のrRNAおよびnirK遺伝子の同時検出を行い, 優占する脱窒素細菌としてHyphomicrobium属の存在を明らかにした.

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© 2013 公益社団法人 土木学会
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