土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
環境工学研究論文集 第50巻
農業利用を想定したUF膜処理による下水再生水の定量的微生物リスク評価:ノロウイルスを対象とした事例的研究
安井 宣仁諏訪 守桜井 健介鈴木 穣小林 憲太郎高畠 寛生
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2013 年 69 巻 7 号 p. III_647-III_656

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抄録

 現在,アジア地域のみならず世界的な水問題に向け,下水再生水を安全に利用するための国際規格作りが検討されており,今後,再生水の利用促進が期待されている.再生水を様々な用途で利用する際,特に病原微生物の感染リスク管理が重要である.本報ではケーススタディーとしてUF膜処理によるパイロットプラントでの再生水を農業利用した場合を想定し,再生水の農業従事者と消費者に対して,ノロウイルスを対象に定量的微生物リスク評価を行った.その結果,消費者に対するノロウイルスの感染リスクは,農業利用されている河川水を直接利用した場合と比較して,UF膜処理単独で約26倍,凝集沈殿+UF膜処理で約140倍のリスク低減効果が期待でき,農業への利用価値は高いと考えられた.

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© 2013 公益社団法人 土木学会
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