抄録
開発途上国において, すべての住民に対して安全な水を供給するシステムとしてハイブリット給水システムを提案した. このシステムは, 途上国の水道事業体が「飲用のボトル水供給」と「配水管を通じた水供給」の両方を行うものである. 本研究では, 3ヵ国で実施した水利用に関する現地調査で得られた途上国住民の水利用実態を基に, ハイブリット給水システムの導入の可能性を水道事業体の収入の変化と利用者の費用負担から検討を行った. その結果, ハイブリット給水システムを導入し, 世帯収入の3%程度の価格でボトル水を供給すれば, 水道事業体の収入は約2倍になることが明らかとなった. 低所得者への配慮等を行えば, 全住民に安全な飲料水を供給するためのハイブリット給水システムを導入することは可能であると考えられた.