抄録
山間地集落では,地震や大雨などの災害により外部からのライフラインが絶たれた場合,長期に渡り困難な避難生活を強いられることが想定される.この状況を少しでも緩和するためには,住民が避難する施設に対し,その近郊から必要最低限の非常用電力を供給できる仕組みを構築する必要がある.本研究では,山間地に多く設置されている砂防ダムの流砂エネルギーを活用するために,流砂も発電に利用できる適切な水車形状と流水・流砂を制御する導水管構造を検討し,堆積防止用スロープの効果も明らかにした.また,適切に流砂をコントロールすることが出来れば,水車の回転に大きな力を与え,発電に有効活用できることを明らかにした.