抄録
本研究では,パネルデータ分析を用いて,住宅用太陽光発電(PV)システムに対する補助金制度のPVシステム導入促進効果を実証分析した.分析対象は47都道府県・2002~2011年度であり,これには補助金の非実施期間が含まれている.分析の結果,補助金制度はPVシステムの導入に対して統計的に有意な効果があることが示された.その一方で,住宅用PVシステムの導入にはシステム平均価格の直接的な低下による効果が最も大きく,補助金制度よりも寄与度が大きいことが同時に明らかとなった.両者が同じユーザ支払価格の低下効果をもたらすにもかかわらずこのような結果となった要因として,ユーザが補助金を受けるために要する手続きの手間や時間が影響しているものと考えられる.