抄録
本研究では,日本を対象とした応用一般均衡モデルに簡易化した技術選択モデルのモジュールを組み込んで,2013年11月に報告された2020年を対象としたわが国の新しい温室効果ガス排出削減目標について評価した.その結果,短期的な費用対効果のみの視点から,省エネ技術の導入を検討することで,2020年のGDPへの影響は,なりゆきケースと比較して1%を超える可能性があるが,省エネ技術の導入を促進するための補助の導入や,対策導入の前倒し等を通じて,その影響を同1%以下に抑えることが可能となることを明らかにした.また,省エネ技術の導入量によっては,投資を維持することで,2020年のGDPがなりゆきケースよりも高くなることを示した.