土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
環境システム研究論文集 第42巻
農業従事者数の変化が農畜産系バイオマス生産量に及ぼす影響の評価-兵庫県におけるケーススタディ-
左近 祐佳子田畑 智博
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2014 年 70 巻 6 号 p. II_371-II_380

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抄録

 農畜産系バイオマスのエネルギー利用は,地球温暖化対策の観点から重要である.一方で,現在わが国では農業従事者の高齢化が進行しており,バイオマスの安定生産が見込めないおそれがある.本研究では,農畜産系バイオマス生産量の将来推計モデルを開発するとともに,2010年度から2030年度までの兵庫県のバイオマス生産量を予測した.結果として,2010年度のバイオマス生産量は7,823千tであるのに対し,2030年度では3,786千tと,半分以下に減少することがわかった.次に,雇用増加がバイオマス生産量に及ぼす影響を分析した.その結果,例えば労働年齢(15歳~44歳)の農業従事者数を2015年度から2030年度までそれぞれ20%ずつ増加させた場合,2030年度のバイオマス生産量は約25%改善されることがわかった.

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© 2014 公益社団法人 土木学会
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