土木学会論文集G(環境)
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環境工学研究論文集 第51巻
地上風向の日変動パターンを用いた夜間の熱中症危険度指標の考察
玉井 昌宏澤井 健志
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2014 年 70 巻 7 号 p. III_381-III_388

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抄録
 WBGTは最も一般的に用いられている熱中症の危険度指標であり,運動時や日常生活の指針としても活用されている.ところが,この指標値の低下する夜間においても熱中症罹患者は発生することが知られており,WBGTだけで危険性を予測することは難しい.何らかの別の指標の開発し,さらに,それに基づく指針の策定が必要であると考える.本論では,地上風向の日変動パターンがWBGTに代わる指標として利用可能であるかどうかについて,大阪市消防局の熱中症患者の救急搬送データを用いて検討する.このパターンによってWBGT値の変動傾向に差異が生じることを示したうえで,暑熱環境の履歴を考慮できる新しい指標を提案する.この指標の月別パターン別の平均値が夜間熱中症罹患率と強い相関関係にあること,加えて,一日中西風が連吹するパターンWが夜間熱中症に対して最も危険な気象状況であることを示す.これらから,地上風向の日変動パターンが一つの夜間の熱中症危険度指標となり得ることを示す.
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© 2014 公益社団法人 土木学会
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