抄録
宮崎県では2010年4月より,口蹄疫によって約29万頭の牛や豚などの家畜が殺処分され,農地等に埋却処分された。本研究では家畜の埋却条件の違いによる発生ガス量や濃度および浸出液中有機汚濁物の流出パターンの違いと,流出する有機汚濁物量の違いを模擬家畜を用いたカラム実験により明らかにした。活発な有機物の可溶化が開始する時期は散水強度が大きいほど早く始まった。その後,散水により保有水中のNH4+-N濃度が低下することでメタンガスが発生し,ガス発生量が増加した。散水を行わない場合,実験開始直後を除くと,ガスや浸出液の発生はほとんどなかった。約2年間の実験で,散水を行ったカラム中に残存する炭素量は60~70%,散水を行わない場合は約90%であった。