抄録
数μ秒で測定可能なFast Repetition Rate Fluorometry (FRRF)法による一次生産速度の測定手法を確立するため,まず暗条件におけるパラメーターの取得方法を検討した。その結果,霞ヶ浦の様な浅い湖ではPAR=0となる深度での蛍光強度(Fm,F0)値を暗条件パラメーターとして利用する事の妥当性が示された。次に従前法である13C法とFRRF法による一次生産速度の結果を比較した。高い相関性が認められたものの,概ねFRRF法<13C法となった。回帰直線の傾きについて解析したところ,優占藻類種によってFRR蛍光光度計の感度が変化していることが分かった。最後にアオコ発生前後でのFRRF法の測定結果から,アオコ発生時に一次生産速度が必ずしも高いわけではないことが明らかになった。