抄録
カルキ臭の主な原因物質の一つであるトリクロラミンについて,浄水場のオゾン/活性炭処理での生成能の挙動を検討した.その結果,トリクロラミン生成能は,オゾン処理後に増加する場合があること,しかし,その後の活性炭処理でオゾン処理前と同程度あるいはそれより低下することが示された.オゾン処理後にトリクロラミン生成能が増加する理由の一つとして,共存する天然有機物の構造が変化し,トリクロラミン生成能を低下させる構成部位が減少したためと考えられた.この反応に対し,フェノール性水酸基が重要な部位であると考えられた.遊離塩素濃度を低く設定したり,pHを8に上げることは,トリクロラミン生成能の低減に有効であることが示された.