抄録
本稿では,少子高齢化に伴う世帯形態変化が電灯需要に及ぼす影響を,住宅の建て方の変化も考慮して分析した.そのために,住宅の建て方別世帯数を予測する既存の手法を,年齢を細分化して拡張した.本モデルを用いて予測した将来の世帯数と,別途推計された住宅建て方別電灯需要原単位を用いて,世帯形態の変化が電灯需要に及ぼす影響を推計した.2010~2030年においては平均世帯人員が8.7%減少することで,世帯数を増加させる効果がある.一方,こうした世帯形態の変化は2030年時点の世帯当たり電灯需要を累積で0.9%減少させる.さらに,集合住宅のシェアが拡大する影響まで考慮すると,全国で2.4%減,地域別には0.9%減(首都圏)~2.8%減(東北,北陸)に寄与することがわかった.