2016 年 72 巻 5 号 p. I_265-I_270
近年,急激な人口増加や経済発展に伴い,水需要が急激に増加している.それにより今後世界で水不足が深刻化することが予測されている.そこで本研究では,全球規模での水逼迫度の評価と地下水位変動の推定を行った.使用した水文モデルは陸面過程および河道流下過程より構成されている.解析は20kmの解像度で行い,メッシュ毎に水需要量と河川流量を需要量が上回る量を求めることで,水の逼迫度合いを計算した.さらに基底流出量の一部を地下水涵養量として考えることで,地下水からの取水が過剰であり,持続不可能な地下水使用を行っている地域の可視化も行った.