抄録
高人口密度地域において短い滞留時間の土壌浸透処理を想定する場合, 土壌浸透処理表層でのウイルス除去効果把握がウイルスリスク低減効果の把握につながると予想される.そこで, 土壌浸透表層において不飽和と飽和層を想定し,土壌浸透リアクター試験によりアデノウイルスとロタウイルスの除去効果について検討した.その結果,土壌浸透表層での平均対数除去効率はそれぞれ1.09 log10, 0.47 log10, 下部の浸透層ではそれぞれ0.88 log10,-0.38 log10となり, 表層で両ウイルスの除去効果が高いことが示された。同時に,不飽和層がアデノウイルスの除去効果を向上させる可能性が示唆された.また両ウイルスの除去効果が異なることを示し,病原ウイルスの除去性を個々に把握する必要性を指摘した.