土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
環境工学研究論文集 第53巻
将来の水利用シナリオの検討を目的としたプラーヌンクスツェレにおける参加者の選好変容の評価
大塚 佳臣中谷 隼牧 誠也荒巻 俊也古米 弘明
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 72 巻 7 号 p. III_361-III_372

詳細
抄録

 合意形成手法の1つであるプラーヌンクスツェレ(PZ)によって,荒川流域における2050年に望まれる水利用システムシナリオの検討を行い,PZにおける情報提供や討議が,参加者の水利用システムの属性選好やシナリオ選択に与える影響の評価を行った.併せて,インターネット調査会社の会場調査サービスを活用し,参加者の多様性を担保するPZ手法を検討した.参加者は,情報提供によって属性間のトレードオフを認識し,討議を通じて,水利用システムへの理解を深め,他者の選好を考慮することで,複数の属性が改善するシナリオ(汚濁負荷と高度浄水または取水制限の対応を優先するシナリオ)を支持するようになった.

著者関連情報
© 2016 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top