抄録
多くの主体が意思決定に関与する多目的問題は複雑であるため,行政などの最終意思決定者の意思決定を支援し,かつ委員会などでの議論の場を解決に向けて円滑に進めするための有効なツールの開発が求められている.そこで本研究では,多主体多目的問題である不法投棄の汚染修復対策における中間確認時を事例として,修復目標と代替案を選択するための評価構造モデルを構築し,Analytic Network Processを用いて各主体の考え方を表現するとともに,Compatibility Quotient値とクラスター分析を用いてヒアリング対象者のグルーピングを行うことで大勢としての意見の把握を行った.更に,ヒアリング対象者へ追加情報を与えることで,ヒアリング対象者の態度変容を明らかにするとともに,集約度という指標を導入し,全体としての集約の変容を定量的に可視化できる手法を開発した.