抄録
本研究では,近畿,中国,四国地方をケーススタディの対象として,社会変化の影響を考慮し,紙・パルプ生産インフラを活用した下水汚泥燃料化システムの供給と受け入れポテンシャルを中長期で推計した.また,造粒乾燥,バイオオイル化,バイオガス精製技術を取り上げて,この連携システムにおける技術導入に伴う温室効果ガスの排出量も評価した.その結果,1) 10箇所の紙・パルプ生産インフラにおいて,37箇所の下水処理場で燃料化した汚泥や精製した消化ガスを受け入れることができること,2) 紙・パルプ生産インフラと連携して下水汚泥由来の代替燃料を有効活用するシステムのGHG削減ポテンシャルは高く,従来の汚泥処理が継続される場合と比べると,2020~2040年の総GHG削減量は1,745[千t-CO2/年](GHG排出量39.7[%]削減)となること,が明らかになった.