土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
環境工学研究論文集 第54巻
Mg系使用済ヒ素吸着材の環境安定性に及ぼすケイ酸の影響
杉田 創小熊 輝美張 銘原 淳子川辺 能成
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2017 年 73 巻 7 号 p. III_407-III_418

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抄録
 汚染水中のヒ素を除去した吸着材は,それ自体が多量のヒ素を含有するため,適切な処理を行わずに環境中に廃棄された場合,ヒ素溶出による二次的な環境汚染を引き起こす懸念がある.本研究では,土壌等から溶出したケイ酸がマグネシウム系使用済吸着材の環境安定性に及ぼす影響を評価するために,ケイ酸溶液を用いた振とう試験を実施した.その結果,Mg(OH)2及びMgCO3系使用済吸着材では,ケイ酸濃度の増加に伴いヒ素の溶出量が増大することが明らかになった.一方,MgO使用済吸着材では,ヒ素の再溶出はほとんど生じず,ケイ酸に対しても非常に高い環境安定性を持つことが示された.それゆえ,土壌やセメント系固化材等からのケイ酸成分の溶出が想定される条件下で使用するヒ素吸着材として,MgOが最も優れていると結論付けられた.
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© 2017 公益社団法人 土木学会
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