抄録
本研究は,水深が浅い湖沼において,熱収支法とデータ同化手法を用いることで,日平均水温の推定精度の検証を目的としている.データ同化手法には,最適内挿法を用い,水温の観測値を同化することで予測精度の向上度合いを調べる.そのため,観測誤差分散の値を予測誤差分散よりも小さい値を設定し,観測値に対する重みを3通りで水温を計算した.その結果,初期値の影響は約7日後までしか見られず,精度良く推定するためには7日以内に観測値を同化しなければ,年間の30~50%の日がデータ同化手法を用いる前の結果よりも悪化することがわかった.その原因は,8日以降の結果はデータ同化手法の適用の有無に関わらず,ほとんど変わらないからである.