土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
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地球環境研究論文集 第26巻
近接した3湖沼における複数タイムスケールのCOD変動に対する気象要因の影響解析
中村 徹立山田 正
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2018 年 74 巻 5 号 p. I_133-I_138

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抄録

 手賀沼,印旛沼,霞ヶ浦は利根川流域内に位置し気象条件に同期性が見られる.これら3湖沼の水質変動を日,月,年の複数タイムスケールで解析することによって,気象条件の同期性による水質変動の同期性と湖沼特性による個別性があることがわかった.解析には国土交通省が管理している水質自動観測の1時間データを使用した日単位の解析と1ヶ月に1,2回行なわれている定期観測データを使用した月・年単位の解析を行った.日単位の解析から手賀沼においては降水後のCOD低下,霞ケ浦においては強風によるCOD昇が顕著に示された.月単位の解析からは3湖沼の月平均CODの変動には同期性と個別性がみられた. 年単位の解析から3湖沼の年平均CODの変動には年日照時間と年降水量が関係していることが示された.

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© 2018 公益社団法人 土木学会
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