抄録
急速に進む少子高齢化を背景として,地方の市町村には将来的な財政不安が広がっている.自律的に財政を永続させるためには,その地域の様々な資源を有効活用し地域経済を活性化することが不可欠であり,再生可能エネルギーはその重要な資源の一つに数えられている.ただし,このエネルギー事業による経済効果は地域内の企業の参画度合いによって大きく異なる.本研究では,全国の風力及び小水力発電事業者へアンケート調査を行い,各発電事業とその関連事業間のキャッシュフローを明らかにし,それを基にした発電事業による経済効果(可処分所得,地方税収,雇用者数)を推計する手法を構築した.そして富山県朝日町,入善町において,風力,小水力発電事業への地域内企業の参画可能性を調査し,地域内の企業状況を反映した地域経済効果を推計した.