2019 年 75 巻 5 号 p. I_239-I_246
本研究では,長期的なエネルギーシステム計画問題における将来的不確実性を内包した確率計画モデルを開発し,富山県における2050年までのエネルギーシステムを対象として実証的検討を行った.本モデルにより,電力・熱需要量などの将来的な不確実性を十分に考慮した上で,富山県が豊富に保有している水力,地熱を有効活用してCO2排出量削減目標等の制約下における最適な施設の種類,建設時期,規模を明らかにすることができた.そして本モデル結果は,同条件で行った改良前のモデルよりも目的関数が259億円改善された.この改善の内訳を見ると施設状態変数ではなくリコース変量の変化によるものであることが分かった.また,財源,電力・熱需要量,各リコース原単位についての感度分析の結果,電力・熱需要量,財源,リコース原単位の順でモデルへの影響が高いことが明らかとなった.