2021 年 77 巻 3 号 p. 72-82
東京大都市圏内の荒川低地で,クローズドチャンバー法による地表面CO2フラックスと拡散法による土壌内CO2フラックスの観測を通し,CO2フラックスの温度依存性と土壌内CO2の生成と消失について検討した.地表面CO2フラックスと深度10cmの土壌温度には,温度依存性が認められ,𝑄10値として2程度の値が得られた.地表面と土壌内CO2フラックスについて,2年8ヶ月にわたる観測期間中の各地点・各深度での各々の値を全て足し合わせ,地表面CO2フラックスを100とし,土壌内CO2フラックスの相対値,また,CO2生成量と消失量の相対値を算出した.その結果,全ての深度で大気に向かう上向きのCO2フラックスが確認され,地表面CO2フラックスに対しては,土壌表層部で,その90%以上が生成されていることが明らかになった.