2021 年 77 巻 5 号 p. I_77-I_84
気候変動に伴う降水量の増加により,洪水氾濫のリスクが高まっている.壊滅的な被害を回避するため,河道整備のみに依存せずに流域全体で治水に取り組むことで水害を軽減する対策も推進されている.対策を計画する上で,河道外で貯水できる可能量も推計して,氾濫を抑制させることが必要である.
以上の必要性に応じて,本研究では,流域治水の計画に効用を与えることのできる国土規模の河道外に内在する貯水ポテンシャルマップを開発した.内在する河道外の資源として,水田貯留,都市公園貯留,学校貯留を検討した.貯水ポテンシャルマップの開発の中で,各貯留種目の各貯水可能量と国土規模の地域特性を明らかにした.