土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
環境システム研究論文集 第50巻
コロナ禍前後における生活用水の原単位水量変化に及ぼす影響要因の分析
荒井 康裕井上 怜音酒井 宏治國實 誉治小泉 明藤川 和久堺 総一郎佐々木 慶太
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2022 年 78 巻 6 号 p. II_129-II_140

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抄録

 本研究の目的は,水使用に関するアンケート調査結果と当該世帯の原単位水量データを用い,コロナ禍における生活用水の利用状況に関する変化とその要因を統計的に分析することである.具体的には,2019年度(コロナ禍前)に対する2020年度(コロナ禍)の原単位水量の比(前年比)に着目し,基準より大きい世帯を「高値群」,小さい世帯を「低値群」とした2値変数をアウトカムに設定し,差の検定及びロジスティック回帰分析を実施した.分析の結果,水量前年比の高値群に「洗濯回数変化」及び「夕食調理回数変化」が寄与する要因となることが明らかとなった.また,家族構成員に高齢者(65歳以上)を含む世帯に比べ,それを含まない世帯での水量前年比の増加変化が多く確認された点も特徴的である.

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© 2022 公益社団法人 土木学会
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