2022 年 78 巻 7 号 p. III_53-III_60
微生物燃料電池(MFC)は下水処理と再生可能エネルギーの回収を同時に行えるが,出力電圧・電力の低さが課題である.そこで,著者らはMFC出力電圧を使用可能なレベルまで昇圧するため,DC/AC昇圧器(LVB)に整流・充電器を組み合わせた昇圧・充電器(LVBR)を設計・作製した.本論文では,LVBRとMFCの接続方法が下水からの電力エネルギー回収率に及ぼす影響を評価した. 実験はエアカソードMFCにLVBを搭載したMFC-LVBユニット3台を1台の整流・充電器(R)に並列接続する方法(MFC-LVBR I)と,3台のMFCを1台のLVBRに並列接続する方法(MFC-LVBR II)による下水からのエネルギー回収率を検討した.スーパーキャパシタ(16.2V,83.3F)を72時間充電し,MFC-LVBRIではキャパシタ充電電力量はNERCOD = 0.0275kWh/kgCODとなり,下水が保有する理論エネルギー量(3.86kWh/kg-COD)の0.71%を回収できた. MFC-LVBRIIでは3.10Vまで昇圧されエネルギー回収率は0.95%であった.