抄録
土木事業は社会的責任の最も大きい公共事業である.現代社会の発展に土木事業は様々な場面で貢献してきたが,必ずしも正当な評価を得ているとは思えない実情にある.いわゆるバブルの崩壊後には税収減にともなう緊縮予算の中で,その占める割合が大きい土木事業は,政府予算の無駄使いの根源と曲解されている.世界に誇れる一流の技術を持ちながら,我が国の土木技術者があまり高く評価されないもっとも大きな原因は,ユーザーとの価値観の違いにあると考えられる.今後の土木技術者は土木事業の価値の向上を目指したVE の手法を駆使できることが必須の条件になる.本論文は土木事業のプロセスを視野に入れて,バリュー・エンジニアリング(VE)の手法を具体的に述べるものである.