土木学会論文集F
Online ISSN : 1880-6074
ISSN-L : 1880-6074
和文論文
不連続性岩盤における突発湧水リスク評価手法の事後評価への適用
大津 宏康堀田 洋平三枝 博光井尻 裕二尾上 博則
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 64 巻 4 号 p. 353-368

詳細
抄録

 本研究においては,設計段階ですべてを予見することはできない岩盤の不連続性に起因する地質リスク要因として突発湧水に着目し,それに伴う対策工コスト変動リスク評価を実施する.対象事例としては,結晶質岩が広く分布する岐阜県瑞浪市において日本原子力研究開発機構が建設を進めている瑞浪超深地層研究所の立坑を取り上げる.この事例では,これまでに段階的に地質調査が実施され,その段階ごとに不連続性岩盤に関する情報がデータセットとして蓄積されている.このため,この不連続性岩盤に関するデータセットを用いた解析結果から,突発湧水リスクが発生する可能性についてだけでなく,さらには地質調査に関する情報量の増加が地質リスクに起因する対策工コスト変動リスクに及ぼす効果について,事後評価の観点から検討を加える.

著者関連情報
© 2008 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top