2014 年 70 巻 1 号 p. 67-82
本研究では,遠心載荷模型実験を用いて過剰間隙水圧消散工法においてドレーン配置の設計地震動よりも過大な入力振動を受けた際の改良地盤の挙動や変形抑制効果に対する基礎的検討を行った.入力振動に対してドレーンの排水能力が十分な場合には,加振中に発生する過剰間隙水圧を低い値で納めることや振動終了後,早期に過剰間隙水圧を消散させることができる.一方,ドレーン配置の設計地震動よりも過大な入力振動を受けた際には,改良地盤に残留変位が生じる.ただし,この値は未対策地盤と比べ小さい値または同等であり,特に矢板背後地盤に発生する側方変位に対しては,一定の効果が確認された.