2020 年 76 巻 2 号 p. 204-214
浸透流有限要素解析において,孔や井戸からの地下水の揚水/注水をモデル化するための新しい点源モデルを提案する.揚水孔径は解析領域に比べて非常に小さいため,しばしば圧力等を規定した点源(節点)列としてモデル化される.この場合,点源に連結する要素は,孔径に応じた特定の大きさにする必要があり,メッシュ分割に大きな制約が課される.提案する点源モデルは,揚水区間近傍の流動場を表す理論解に基づき連結要素の透水係数を補正することにより,任意メッシュの使用を可能にする.透水係数の補正を必要とするだけなので,既存コードの前後処理としても利用可能な実用性に優れたモデルである.本論文では,2種の検証問題に対し,3種の三次元要素のそれぞれで均等,不均等メッシュの解析を行い,いずれも高精度の結果を与えることを確認した.