土木学会論文集C(地圏工学)
Online ISSN : 2185-6516
ISSN-L : 2185-6516
和文報告
供用後に変状が発生した脆弱岩ずりを用いた盛土の物性変化と変状原因
澤野 幸輝長尾 和之加村 晃良風間 基樹
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2020 年 76 巻 3 号 p. 306-319

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抄録

 グリーンタフ地域では現地発生土の脆弱岩ずりを利用した盛土が数多く存在し,それらは空気間隙率が15%未満となるよう品質管理して構築されてきた.しかし,近年,脆弱岩盛土の変状が増え,高速道路の維持管理の現場で問題となっている.本報告は,供用開始数年後から舗装面にクラックが断続的に発生した盛土の調査結果から物性変化を整理し,盛土の継時的な物性変化と変状との因果関係を考察した.スレーキングする岩ずりは,供用後初期段階から細粒化が進行したと推察した.また,細粒分が雨水の浸透・流出過程で下方に移動し,上方の法肩部でゆるみや空洞化が発生した.盛土下方では細粒化し粘土化した盛土材が地下水位を上昇させ,盛土の不安定化を助長させたものと推察した.また,実際に調整した粒度分布による透水性の変化も評価した.

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© 2020 公益社団法人 土木学会
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