抄録
感潮河道の湾曲部における流れの特徴と高濁度水塊によるSSの輸送,沈降,堆積現象について筑後川を対象として研究した.高濁度水塊が遡上する際に湾曲の上流側で2次流が観測され,SSが内岸側の底層で上昇していた.湾曲内岸には浮泥層が発達し,最大移動速度は流軸方向に約0.4m/sであった.最大層厚は満潮時に1.3mとなり,河床には3潮汐を経て0.2mの堆積層が形成されていた.底面での巻き上げフラックスと摩擦速度の関係を調べたところ,湾曲内岸では上げ潮よりも下げ潮において巻き上げられにくくなっていた.以上より,湾曲の影響で内岸にSSが集積し,粒子が沈殿して浮泥層を形成し,さらに数時間の間に耐浸食性が高まることで浮泥の堆積が進行してゆくと考えられた.