土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
水工学論文集第61巻
土砂災害発生危険度評価のための実用的融雪量算出法の提案
宮崎 嵩之中津川 誠西原 照雅
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 73 巻 4 号 p. I_1375-I_1380

詳細
抄録
 本研究の目的は,融雪に伴う土砂災害危険度評価を行うことであり,合わせてそのための実用的な融雪量推定法を提案するものである.近年,日本の至る所で大雨に伴う土砂災害が発生しているが,北海道のような積雪地域では,融雪を誘因とする土砂災害も頻発している.本研究では,積雪重量計による観測データに基づき積雪密度の設定に改良を加えた雪面低下法の他に,熱収支法,デグリーアワー法の3つの手法を用いて融雪量の推定を行った.また,それらによって土壌雨量指数を推算し,スネーク曲線で土砂災害発生危険度を評価できるかを検証した.この結果,土砂災害発生危険度の評価において熱収支法の優位性を確認するとともに,実際の道路管理等の観点からの雪面低下法の改良について提案した.
著者関連情報
© 2017 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top