土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
水工学論文集第61巻
北海道ニセコ町における大規模人工雪崩実験とその粒子法による数値シミュレーション
斉藤 翔吾齋藤 佳彦西村 浩一木村 一郎
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 73 巻 4 号 p. I_31-I_36

詳細
抄録
 本研究は,2016年3月に北海道ニセコ町で行われた現地スケールでの大規模雪崩実験の概要を示すとともに,MPS法に基づく数値雪崩モデルをこの雪崩実験に適用し,再現性の検証とモデルの改良を試みたものである.人工雪崩実験では開始から停止までの一連の典型的な雪崩挙動が観察され,その様子が貴重な画像データとして記録された.これを数値的に再現すべくMPS法による数値計算の適用を試みたところ,既往のモデルでは雪崩動態を適切に再現できなかった.そこで,雪崩流下中の侵食・堆積モデルを改良するとともに,雪崩底面にビンガム流体の構成則を導入したところ,極めて良好な一致が得られた.
著者関連情報
© 2017 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top