抄録
岩木川河口から一つ目の河川横断構造物に設置された既設全面越流型階段式魚道を対象に,ウキゴリ類等の採捕調査,切欠き部の流速分布調査および水中ビデオカメラ観測調査を行った.この結果,プール間落差20cm,面取りが無い厚さ40cmの切欠き部において,越流水深30cm前後の水理条件では,体長5cm未満のウキゴリ類等の遡上が困難であることを明らかにした.調査対象とした魚道と類似した幾何構造の階段式魚道は,全国に数多く存在するものと考えられ,小型ウキゴリ類が遡上困難な階段式魚道切欠き部の水理条件を示唆する有用な知見を得ることができた.